「サイコパスに成りにゆこう」の真意(2)
さあ、与太話の続きです。
※サイコパスに成りにゆこう
僕の身を守る為
「愛してる」って言えば良いよ悪者に成らないよ
このサビの歌詞、バカにするのもいい加減にしろよと、そこまで言うことねえだろと、怒りたくなります。
一読しただけでは本当にただバカにしてるようにしか見えません。
一読した意味は読んだ通りです。
アイドルやVTuberの"一部の"ファンや、ファンのフリしたアンチは、
自分が「愛してる」と思って/言っていれば何を言ってもいいと本気で思っています。
最近、楽曲制作のためにVのお方と楽しくお会いした、というミュージシャンが炎上?してましたね。あれがまさしくこれです。
自分が愛していれば何もかもが正当になる、愛が前提なら何もかもが正当になる、と思っている人は、社会問題に限らず例えば恋愛関係でも相当な数居ます。
そういう人は、無自覚に「愛してる」を「自分のみを守るため」に言っています。
愛ってそんなもんでしょって?
どうなんだろうね?
ちなみに「僕の身を」と書いていますが、「僕のみを」とかけていて、そのためにメロディも一聴すると「僕のみを守る為」と歌っているように聞こえるものにしています。
アイドルやVTuberを例に挙げましたが、勿論ここまで話題に挙げた「世に存在する批判」は殆どが「自分のみを守る為」に語られるものです。
だって「自分が知っちゃったダメージへの憂さ晴らし」なんだから。
そして「ああ、好きならしょうがないか」と大体の人が矛を収めてしまうのも事実。
だから「愛してるって言えばいいよ、悪者に成らないよ」なのです。
見覚えのある人も居るかもしれませんが、サビでハートの割れたスマホを振っているこの子は、現在製作中のゲーム「大正義の彼方に ~LEGEND OF KEISUKE~」の主人公、「ケイスケ」くんです。
将来の夢は立派な警察官。
別にゲームの宣伝のために彼を召喚したわけではないのですが、その説明は後段にて。
同じくこの子も、製作予定のゲーム「大正義の彼方に ~DIARY OF AI~」の主人公であり、アルバムHB03"十三王"のジャケットにも登場する女の子「アイ」ちゃんです。
将来の夢は女優さんか歌手。アイドルもちょっと目指してたり。
ちなみに、クロマキーの影響でズボンが透けています。。。
さ、二番の歌詞も概ね読んだ通りであります。
目の前には情報 絶えず報道
深刻さを誇張 若しくは見当
『語らねば』と応答 飛んでいった文言
自殺の一助 知らぬ後生追う情報に追われ 気付かず数年
飛び込んできたプロブレム 少しダメージ
『傷付いた!』と声明 一転攻勢
『あいあむ正当防衛! 正当な権限!』
『問題を見て滾る正義』
『暴言でなくこれ防衛』
モンペの様なその姿勢
守ってくれる各法令
この二番は一番よりもさらに具体的に、且つさらに厭味ったらしく書かれています。
一番の時点では「憂さ晴らしに批判してやろう」だったのが
二番では「はい僕傷付きました!僕被害者です!」と声明を出して一転攻勢を演じるまでになっています。
Twitterではたまぁ~に見る光景ですね。
ちなみにTwitterと掛詞になっていて、「傷付いた!」が「Kiss Twitter(Twitterにキスしろ)」と聞こえる様に謳われています。
要は「そんなんでもお前を守ってくれるTwitterに感謝しなさいよ」という皮肉です。
一番の時点では誰にでも起こりうる程度のものでしたが、二番の段階まで来るともうただのめんどくさい人に見えるかもしれません。
『防衛』や『正当防衛』『正当な権限』など、ちょっと法律用語っぽいものが飛び出すのも実際のやり口に寄せています。
というのも、こういう批判をよくする人々というのはやたらに法律や権利を笠に着ることが多いのです。
分かりやすく言うなら、「お客さんなんだからもっと大事にしなさいよ!」というところでしょうか。
そんな態度にもMVからツッコミが入ります。
ツッコミというより、「お前のような奴も庇えてしまうのが法律の悲しいところだよ」という愚痴みたいなフラッシュバック演出になります。
この曲のタイトルが「超防衛」という専門用語っぽいものになっているのは、この部分(二番)に理由があります。
「超防衛」というのは、何も「スーパーガード」とか「めっちゃ鉄壁なガード」とかという意味ではありません。
同じように法律を笠に着た説明をするなら、国で保証された防衛行為とは下記に当たります。
刑法 第三十六条(正当防衛)
急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、止むを得ずにした行為は、罰しない。
2 防衛の程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。
つまり、「突然誰かから不正な事をされた時、自分や他の誰かに被害が及ばないように、しかたなくやってしまった行為」が正当防衛。
これを超えたらいわゆる「過剰防衛」になります。
が、この過剰防衛、ルール上は防衛を超えていることになりますが、「理由によっては刑を軽くしたり免除したりできるよ」と謳われていることから、過剰防衛も一応防衛のうちと考えても良いでしょう。
で、タイトルの「超防衛」というのは、「防衛と謳いながら防衛の範疇を超えた攻撃をすること」を指し、
同時に「目の前に飛んできた問題について憂さ晴らしに批判する行為」は「超防衛(防衛の範囲を大きく超えている)」に当たる、ということを表しています。
なんでだよって?
だって、語んなくても生きていけるでしょ。知らなきゃいいし触らなきゃいいんだから。
それをわざわざ触ったのは誰? ということ。
さあ、ここまで本当にどぎつい表現が飛び交いました。
次の記事ではついに、一読しただけでは踏み込めなかった領域に入ります。
飲み下すには苦すぎるほどの表現たちの向こう側で、
真心と共にお待ちしています。
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